外来診療時間
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その他のどうぶつさんの病気について KNOWLEDGE
フェレットの副腎疾患
飼い主さんの声
毛が抜けてきた。
副腎疾患
当院の獣医師より
フェレットは副腎に何らかの異常が見られることが非常に多く、動物病院でもよく遭遇する病気です。そのほとんどが副腎原発の腫瘍や過形成で、数種類の性ホルモンが増加することで様々な臨床症状が見られます。原因はまだはっきりと解明されていませんが、性腺切除の影響や遺伝的な原因、日照時間の関係などが考えられています。
今回の症例は全身性の脱毛が主訴で来院されました。脱毛は副腎疾患で最も多く見られる症状で、副腎に異常がある症例の80%以上で発生するという報告もあります。その他身体検査で外陰部の腫脹も見られ、腹部エコー図検査で副腎の腫大が確認されたことで副腎疾患と診断しました。当院で副腎摘出の手術を行い、その後2年間、6歳半まで元気に過ごしてくれました。
症状
- 脱毛(尻尾の付け根から始まり、左右対称性に広がる)
- 雌の外陰部腫大
- 雄の排尿困難
- 腹部膨満
- 乳腺の腫脹
- 食欲不振など
検査
- 身体検査
- 画像検査(腹部エコー図検査、レントゲン検査)
- 血液検査
治療
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内科的治療
性ホルモンの分泌を抑制する薬剤を定期的に注射することで、副腎の過剰な働きを抑えることができます。この治療は大きな副作用なく行えますが、根本治療ではないため、一生注射を打ち続けなければなりません。その他、メラトニンというホルモン製剤を併用することもあります。
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外科的治療
副腎疾患の根本的な治療は副腎摘出手術になります。体の小さな動物なので手術の難易度は高く、罹患副腎を完全に切除できない場合もありますが、内科的治療では反応が見られなかった症例で手術をすると症状が改善することもあります。
予後
主に中〜高齢(3歳〜)で見られる病気で、一度治療に反応が見られてもいずれ再発することが多いです。インスリノーマなどの疾患を併発していることもあります。特徴的な脱毛や排尿困難など飼い主さんが気づきやすい症状が多いため、すぐに来院していただき治療を開始することで生存期間を伸ばしてあげることができます。